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2009. 10. 16  
普通、患者さんとゆっくり話ができることは乳腺外科の外来ではありません。


その理由としては、まず外来患者さんが多いこと。
これは乳がんが他のがんと比べて治療成績の良いがんであり、10年経っても外来患者さんが元気で通っていることや、開業医に乳腺クリニックが少なく、術後のフォローアップも手術をした病院が行っていることなどが理由だと思います。


ほかの理由としては、乳がんの術後フォローアップで混雑した外来に精密検査目的の患者さんが加わり、さらに待ち時間が増えることなどがあります。
精密検査の患者さんは、超音波検査をしたり細胞や組織を取る検査をしたりと、結構時間がかかります。


そういう理由で、乳腺外来には常に患者さんがあふれ、忙しい病院では夜8時まで外来をしていると聞いたことがあります。
これでは、到底ゆっくり外来で話をすることはできませんね。


それでは、患者さんとコミニュケーションを増やすためにはどうしたらいいのでしょう?
県病院では、乳がんの患者さんをフォローアップするための外来としての「乳腺外来」とは別に、検診なので要精査となった方を対象とする「乳腺精密検査外来」を開始しました。
これによって、「乳腺外来」は、乳がん患者さんだけを診察する外来となり、少しだけですが患者さんとゆっくり話をする時間が増えました。
しかし、それ以外の方法では、「乳腺外来」の混雑を緩和する手だてはみつかっていません。


それならば、患者さんとのコミニュケーションの機会を増やそう、ということで、毎月県病院で開かれるがんサロンに積極的に参加しています。
これは県病院の事業として行っていますが、僕は毎月欠かさず参加し、いろんな患者さんから話を聞くようにしています。
わずか1時間30分ですが、充実した時間です。


それと、このブログ
患者さんにはこのブログを見ておられる方が多く、コメントもいただいています。
僕の思っていることや、乳がんに対する情報も発信することができますしね。


さらに治療をしている患者さんで希望される方にはメールアドレスを公開して、メールでもコミニュケーションを取るようにしています。
これはいい面、悪い面があると思うのですが、今のところ特に困ることはなく、患者さんには好評です。


こうやって、患者さんとのコミニュケーションを重視するのは、前の病院で立ち上げた患者会の経験があります。
患者さんは外来ではあまり自分の思ったことは言ってくれません。
やはり、時間もゆっくりないし周りに看護師さんはいるし、雰囲気もそんな感じじゃありませんしね。
でも、患者会で話をするとみんな、ものすごいしゃべる、しゃべる!!
質問もどんどん出てくるし、僕の至らないところもどんどん指摘されましたし。
でも、それだけ言いたいことを言えずにいたということに気がついたのでした。


それ以来、できるだけ患者さんとコミニュケーションを取れる方法を増やし、言いたいことをいえる機会を増やしているつもりです。もちろん、そのための努力はまだまだ続けるつもりですが。


明日は、僕が患者会を立ち上げるきっかけと後押しをしていただいたのぞみの会の講演が県病院講堂で開かれます。テーマは化学療法についてです。
県病院中央棟2階で午後2時30分からです。
会費は無料ですし予約も要りませんので、時間がある方はぶらっと遊びに来てください。
僕も参加します。

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コミュニケーションって大切ですよね♪言いたい事も言えず、不安や孤独感が治療よりとても辛いんです。ただ聞いてくれるだけで安心出来て不思議と笑顔になれるんです(^-^)v心の扉をノックしてくれるだけで気持ちが楽になれるのですね。私にはそういう誰かがいたから幸せだったんだな~と思います(笑)
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